干は幹、支は枝で、生命・創造・造化の過程を表すものにほかならない。その庚は更に通じ、更新を意味し、なおまた継ぐ・償うの意があり、庚々といえば、明瞭な変化の相であり、確乎たる様である。
「子」は何を意味するかというと、「子」は「滋る」増加するという意味を持っております。古代人の生活で何が増えることをもっとも実感させたかというと、なるほど家の中のねずみ、これくらいよく増えるやつはいない。そこでいつの間にか「子」という字は鼠ということになってしまった。
(安岡正篤 『干支の活学』より抜粋)
戊戌の煩雑さを紀(己)め、亥の爆発的なエネルギーをどう活かすかが問われる己亥(きがい/つちのと・いのしし)に続くのは庚子(こうし/かのえ・ね)です。
十二支は始まりの「子」に戻り、「庚」の字と合わせて、エネルギーが溢れつつも煩雑・混乱が多い段階から次に進もうとする相を感じます。
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