己亥の意味 – 2019年の干支を考える

「己」は紀を省略したもので、紊れた糸すじを通すこと、即ち前年の戊の繁茂によるごたごたを解消して、筋を通すことを意味します。

亥は「説文」によれば、亠即ち上と、その下に二人と孕むを表す文字で、「核なり、百物を収蔵す」(釈名)。(中略)いずれにしても、この文字は、「何事かを生もうとしておる」「いろいろのエネルギー・問題をはらんでおる」ということを意味しておる。起爆性を含んでおるわけです。

(安岡正篤 『干支の活学』より抜粋)

干支の双方ともに「茂」に通じる、戊戌を越えて、2019年は己亥(こがい/つちのと・いのしし)を迎えます。清末に起きた戊戌の変法から政変は、まさに「戊戌」という年を表しているように感じますが、戌に蔵された「一」に従って、次の己亥に向かえるかどうかが重要であると感じます。

 

己 – 悪がたまりせず、紀律していく

己の「おのれ」というものは、他に対して屈曲し、悪がたまりになりやすい。悪がたまりしたものが集まると、乱れやすい。筋を通して、紀律していくことを旨にしなくてはいけないと安岡正篤は説きます。

陰陽・新旧、さまざまなものが茂る前年の「戊」を受けて、多くの「おのれ」が蔵されている。それらが「おのれ」ではなく、「紀律」に従って活動していかなくては、道は開けないということだろうと感じます。

 

白川静は「紀(おさ)む」は仮借であるとして、

己形の矩(定規)に似た器の形。角度などを定める工作の器や糸の捲(まき)取りに用いるものであろう。

とします。定規は物事を定めていくための器であることを考えれば、「紀」という意味にも十分に通じるように感じます。

 

いずれの観点からも、綱紀を改めるべき時であることを感じます。

 

亥 – 爆発性を持つエネルギー

十二支の動物は、基本的には俗説でありますが、亥を猛然突出するイノシシに当てたところは非常に当たっている。爆発的なエネルギーは、次の子(ね)の発生にも繋がります。

 

「戌」の茂みの中に蔵された「一」は陽気です。その陽気を見定めることができれば、爆発的なエネルギーで新たな活動へと発展していきます。しかし、戊戌の煩雑さから、そのまま崩壊させるエネルギーになることもあるはずです。

 

筋を通して、爆発的エネルギーを活かす年

亥は良くも悪くも、非常に強い、直進的なエネルギーです。そのエネルギーを良い方向へと活かしていかなくてはいけない。

煩雑さが極まり、蔵されたエネルギーがピークに達して、外に発せられる。筋道を通し、紀律を正して、その爆発的なエネルギーを次なる発展へと繋げるべき年

というのが、己亥の年である2019年のテーマであろうと思います。

 

戊戌の煩雑さは、人の我儘な本姓を露わにするようにも思います。2019年の己亥は、意志を持って、ぜひ良い1年にしたいと感じる干支だなと感じます。

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