決断は知恵の根源 – 稲葉稔先生の言葉

決断は知恵の根源です。人間、決断するからこそ、追い込まれても知恵が出てくるのです。

決断しないうちは生きた知恵は出てきません。損も得もないと、欲を去って決断することによって、行動ができるのです。それが剣太刀です。

(季刊『道』  稲葉稔先生のインタビューより)

現在は明治神宮武道場、至誠館の名誉師範となられた稲葉稔先生が、2008年春の季刊『道』で「時は命」というタイトルでインタビューを受けた際の言葉です。三種の神器の1つでもある剣は「剛理決断の徳」を伝えるという説もあります。

 

稲葉稔先生のこと

大学に通っていた数年間、幸運にも稲葉稔先生の稽古を受けることができました。就職をする際に、「真の武道が求められる時代に入った。二十代は鍛錬の時、三十代はその基盤の上に。」という言葉を頂きましたが、不肖にもなかなかその言葉を実感できずに過ごしたとも思います。

 

今になって稲葉先生から頂いた資料や言葉を見返すと、当時とはまた違う感覚があり、教えとはかくも尊いものだと思います。同じく『道』のインタビューの中で、

何を大切にするかを突き詰めていけば、守るべきものとその方法が見えてくる。

という言葉がありますが、最近、王陽明に関する文献を読んでいてまさに通じるものがあり、修養の足りなさを悔いるとともに、今になって学びがつながる面白さも感じます。

 

決断が知恵を生み、人を生かす

「決断しないうちは生きた知恵は出てこない」とは、まさに「朱子学と陽明学」で感じていた内容と通じます。そして、決断するには志が必要となる。

気の帥たる志を突き詰めることが決断の源となり、決断によって脳が日々新たになり、そこに生きた知恵が生まれます。

 

安岡正篤は判断力を持った知恵を「見識」、決断力・実行力を持った知恵を「胆識」としています。流されるのではなくスタンスを持ち、実践の中で決断を行うことによって、さらなる知恵が生まれ、それが人を生き生きとさせるのだと思います。

 

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