分数是れなり

凡治衆如治寡、分数是也、

凡そ衆を治むること寡を治むるが如くなるは、分数是れなり。

(孫子 勢編 一)

編名である「勢」は個人の能力を超えた相対的な軍の勢いを示すそうです。

 

これは別に軍に限ったことではなく、個人という単位で捉えられない組織にはすべからく共通する教えではないかと思います。「衆」をそれ自体として捉えて動かそうとすれば、「衆」の規模によってまったく異なる指揮が必要となり、それはもはや天才にしかできない業となります。

 

「寡」は「列伍」と表現されるようなものと理解しています。

 

古代中国では五人を一つのまとまりとして、軍を統制したという話も聞いたことがあります。例えば、個人の兵力が弱かった斉は五人でひとまとまりを作り、五人で勇猛な敵兵一人を倒すよう戦ったというような。

 

不思議なもので、個人の力量が高くても、集団ではまったく力を発揮できないというケースがあります。集団の理というものはまさに「勢」が支配し、その「勢」を支配するのが将軍であり、その将軍の理を説くのが「勢編」というように理解しています。

 

集団を「感情を持った人間の総体」と捉えて動かすことは、当たり前のようで実践するのは極めて難しいなと感じます。

 

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