兵に常勢無く、常形無し

兵無常勢、水無常形、能因敵変化而取勝者、謂之神、 兵に常勢無く、常形無し。能く敵に因りて変化して勝を取る者、之を神と謂う。 (孫子 虚実編 七) 『孫子』における最高の戦い方である「無形無声」は、「微神」と表現されます。

待つ有ることを恃むなり

用兵之法、無恃其不来、恃吾有以待也、無恃其不攻、恃吾有所不可攻也、 用兵の法は、その来たらざるを恃むこと無く、吾れを以て待つ有ることを恃むなり。其の攻めざるを恃むこと無く、吾が攻むべからざる所有るを恃むなり。 (孫子 九...

其の虚を衝けばなり

進而不可禦者、衝其虚也、 進みて禦ぐべからざる者は、其の虚を衝けばなり。 (孫子 虚実編 三) 人には必ず「実」と「虚」が存在する。 それが人間同士の衝突を「戦い」と捉える『孫子』における、一つの人間に対する考察だと考え...

分数是れなり

凡治衆如治寡、分数是也、 凡そ衆を治むること寡を治むるが如くなるは、分数是れなり。 (孫子 勢編 一) 編名である「勢」は個人の能力を超えた相対的な軍の勢いを示すそうです。

善く戦う者、智名勇功無し

古之所謂善戦者、勝於易勝者也、故善戦者之勝也、無智名、無勇功、 古の所謂善く戦う者は、勝ち易きに勝つ者なり。故に善く戦う者の勝つや、智名も無く、勇功も無し。 (孫子 形編 二) 『孫子』における最高の戦略は「無形無声」と...

善の善なる者

百戦百勝、非善之善者也、不戦而屈人之兵、善之善者也、 百戦百勝は善の善なる者に非ざるなり。戦わずして人の兵を屈するは善の善なる者なり。 (孫子 謀攻編 一) 敵と力戦することではなく、国を全うすることを上策とする『孫子』...

先ず勝つべからざるを為す

善戦者、先為不可勝、以待敵之可勝、不可勝在己、可勝在敵、 善く戦う者は、先ず勝つべからざるを為して、以て敵の勝つべきを待つ。勝つべからざるは己に在るも、勝つべきは敵に在り。 (孫子 刑編 四) 『孫子』では、自らを負けな...

死地には則ち戦う

疾戦則存、不疾戦則亡者、為死地、死地則戦、 疾戦すれば則ち存し、疾戦せざれば則ち亡ぶ者を死地と為す。死地には則ち戦う。 (孫子 九地編 一) 『孫子』の「九地編」はその名の通り、戦いにおいて遭遇する九つの地における振る舞...

無形無声

善攻者、敵不知其所守、善守者、敵不知其所攻、微乎微乎、至於無形、神乎神乎、至於無声、 善く攻める者、敵其の守る所を知らず、善く守る者、敵其の攻める所を知らず。微なるかな微なるかな、無形に至る。神なるかな神なるかな、無声に...

風林火山

兵以詐立、以利動、以分合為変者也、其疾如風、其徐如林、侵掠如火、難知如陰、不動如山、動如雷震、 兵は詐を以て立ち、利を持って動き、分合を以て変を為す者なり。 其の疾きことは風の如く、其の徐かなることは林の如く、侵掠するこ...

正を以て合い、奇を以て勝つ

凡戦者、以正合、以奇勝、戦勢、不過奇正、奇正之変、不可勝窮也、 凡そ戦いは、正を以て合い、奇を以て勝つ。戦勢は奇正に過ぎざるも、奇正の変は勝げて窮むべからざるなり。 (孫子 勢編 二) 『孫子』において「虚実」や「奇正」...

百戦して殆うからず

知彼知己者、百戦不殆、不知彼而知己、一勝一負、不知彼不知己、毎戦必殆、 彼れを知りて己を知れば、百戦して殆うからず。彼れを知らずして己を知れば、一勝一負す。彼れを知らず己を知らざれば、戦う毎に必ず殆し。 (孫子 謀攻編 ...

拙速を聞くも巧久を賭ざる

兵聞拙速、未賭巧之久也、 兵は拙速なるを聞くも、未だ巧久なるを賭ざるなり。 (孫子 作戦編 一) 戦いというのは必ず莫大な投資が必要で、犠牲も出る。戦いの利益は、損失と表裏である。だから「拙速」(まずくても早々に切り上げ...

廟算して勝つ

夫未戦而廟算勝者、得算多也、未戦而廟算不勝者、得算少也、 夫れ未だ戦わずして廟算して勝つ者は、算を得ること多ければなり。未だ戦わずして廟算して勝たざる者は、算を得ること少なければなり。 (孫子 計編 四) 孫子の思想には...

兵とは国の大事なり

兵者國之大事、死生之地、存亡之道、不可不察也、 兵とは国の大事なり、死生の地、存亡の道、察せざるべからざるなり。 (孫子 計編 一) 彼の有名な『孫子』の書き出し、「兵とは国の大事なり」です。これこそが、『孫子』の根底に...

上兵は謀を伐つ

上兵伐謀、其次伐交、其次伐兵、其下攻城、 上兵は謀を伐つ、其の次は交を伐つ、其の次は兵を伐つ、其の下は城を攻む。 (孫子 謀攻編 二) 『孫子』は心理を戦略の中心に据え、『呉子』は物理を戦略の中心に据えていると言われます...