生じて有せず

生而不有、為而不恃、長而不宰、是謂玄徳、

生じて而も有せず、為して而も恃まず、長となりて而も宰たらざる、是れを玄徳と謂う。

(老子 上編  第十章)

玄徳と言えば、三国志の劉備の字(あざな)としても有名です。(ちなみに曹操の字は「孟徳」であり、こちらも「徳」という文字が含まれています)

私は『老子』の中でもこの「玄徳」と「微明」という概念がとても気に入っています。

 

『老子』と言うと厭世的で世俗を捨てた人の哲学と響きがちですが、かなり高度な処世・政治哲学が含まれていると感じます。孫子の兵法ともかなり通じるところがあるように思います。

 

この「生じて有せず」の境地は、単に自らの行いに固執せずに前に進むための言葉ではなく、「大きく獲ろうとするものは、まず大きく与える」という第一級の権謀術数であり、人生の局面においても与えることで得ることは多いと思っています。

 

何より、「生じて有せず、為して恃まず」というのが非常に気持ちの良い生き方だと思うのです。

 

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