罪は欲多きより大なるは莫し

罪莫大於多欲、禍莫大於知足、咎莫大於欲得、故知足之足、常足矣、 罪は欲多きより大なるは莫く、禍は足るを知らざるより大なるは莫く、咎は得んことを欲するより大なるは莫し。故に足ることを知るの足るは、常に足れり。 (老子  下...

天の極に配す

善為士者不武、善戦者不怒、善勝敵者不与、善用人者為之下、是謂不争之徳、是謂用人之力、是謂配天之極、 善く士為る者は武ならず。善く戦う者は怒らず。善く敵に勝つ者は与せず。善く人を用いる者は之が下となる。 是れを不争の徳と謂...

難事は易きよりおこる

天下難事、必作於易、天下大事、必作於細、夫軽諾必寡信、多易必多難、 天下の難事は必ず易きよりおこり、天下の大事は必ず細なるよりおこる。夫れ軽がるしく諾するは必ず信寡なく、易しとすること多ければ必ず難きこと多し。 (老子 ...

軽ければ本を失う

重為軽根、静為躁君、軽則失本、躁則失君、 重きは軽きの根為り、静かなるは躁がしきの君為り。軽ければ則ち本を失い、躁がしければ則ち君を失う。 (老子  上編  第二十六章) 生き方の根底に何を持つべきか、『老子』にはそんな...

執する者は之を失う

為者敗之、執者失之、 為す者は之を敗り、執する者は之を失う。 (老子 上編 第二十九章) 『老子』は「無為自然」を一つの理想的な状態として説きますが、裏を返すと「有為」は「不自然」であり、損なわれたり失ったりすることが道...

嗇に若くは莫し

治人事天莫若嗇、 人を治め天に事うるは、嗇に若くは莫し。 (老子 下編 第五十九章) 嗇は「吝嗇」ということで、つまり物惜しみをする、吝(しわ)いという意味と捉えることが多いようです。

曲なれば則ち全し

古之所謂曲則全者、豈虚言哉、誠全而帰之、 古の所謂「曲なれば則ち全し」とは、豈に虚言ならんや。誠に全うして之を帰す。 (老子 上編 第二十二章) 何かを全うするためには、ねじ曲がることができなければならない。

大成は欠けたるが若し

大成若缺、其用不弊、大直若屈、大功若拙、清静為天下正、 大成は欠けたるが若きも、其の用は弊せず。大直は屈せるが若く、大功は拙なるが若し。清静なるは天下の正となる。 (老子 下編 第四十五章) 非常に概念的にしか捉えられて...

和を知るを常と曰う

知和曰常、知常曰明、 和を知るを常と曰う。常を知るを明と曰う。 (老子 下編 第五十五章) 『老子』の言葉は、短期で見ると必ずしも正しくないことがあるため、信じきるのが難しい類いのものが多いように思います。

聖人は仁あらず

天地不仁、聖人不仁、虚而不屈、動而愈出、 天地は仁あらず、聖人は仁あらず。虚しくして屈きず、動かせば、愈いよ出だす。 (老子 上編 第五章) 私はこの章の意味をまだあまり分からないのですが、「聖人は仁あらず」という一節に...

事無きを以て天下を取る

以正治国、以奇用兵、以無事取天下、 正を以て国を治め、奇を以て兵を用う。事無きを以て天下を取る。 (老子 下編 第五十七章) この一節は、『孫子』で説かれる「兵は詭道」の上位に位置する概念と私は考えています。

天下の為に其の心を渾にす

聖人無常心、以百姓心為心、聖人在天下、歙歙為天下渾其心、 聖人は常の心無し、百姓の心を以て心と為す。聖人の天下に在るは、歙歙として天下の為に其の心を渾にす。 (老子 下編 第四十九章) 「聖人に仁無し」と並び、『老子』の...

上善は水の若し

上善若水、夫唯不争、故無尤 上善は水の若し。夫れ唯争わず、故に尤無し。 (老子 上編 第八章) 『老子』の言葉として以上に、「上善如水」という日本酒名として有名な言葉かもしれません。

企つ者は立たず

企者不立、跨者不行、 企つ者は立たず、跨ぐ者は行かず。 (老子 上編 第二十四章) 『老子』の思想は逆説で満ちていますが、その逆説が真実を突いているというところに面白みがあります。孔子とどちらが正しいかという問題ではなく...

必ず固く之を張る

将欲縮之、必固張之、将欲弱之、必固強之、将欲奪之、必固与之、是謂微明、 将に之を縮めんと欲すれば、必ず固く之を張る、将に之を弱めんと欲すれば、必ず固く之を強くす、将に之を奪わんと欲すれば、必ず固く之に与う。是れをを微明と...

無為を為す

為無為、則無不治、 無為を為せば、則ち治まらざること無し。 (老子 上編 第三章) 『老子』のいう「無為」について、「有為」を尽くすことによる自分の限界の先が「無為」だと捉えています。隠者についても、本当にどうにもならな...

道とすべきは、常の道に非ず

道可道、非常道、名可名、非常名、 道の道とすべきは、常の道に非ず。名の名とすべきは、常の名に非ず。 (老子 上編 第一章) 彼の有名な『老子』の冒頭文です。書き下し文は、「道の道(い)うべきは」「名の名づくべきは」として...

生じて有せず

生而不有、為而不恃、長而不宰、是謂玄徳、 生じて而も有せず、為して而も恃まず、長となりて而も宰たらざる、是れを玄徳と謂う。 (老子 上編  第十章) 玄徳と言えば、三国志の劉備の字(あざな)としても有名です。(ちなみに曹...