亦だ仁義あるのみ

王何必曰利、亦有仁義而已矣、

王、何ぞ必ずしも利をいわん。亦だ仁義あるのみ。

(孟子  梁恵王上  一)

『孟子』の冒頭、梁恵王篇の最初を飾る、『孟子』の哲学がよく現れた一節です。

 

梁恵王篇は孟子が諸国を巡り、各国の王と対話した記録が記されており、まさに戦国の世を映し出す問答が多く見られます。

各国が併合統一を狙い、富国強兵に走る中、王が何を問い、孟子が何を説いたかという点は歴史的な観点でも非常に興味深いと感じます。

 

冒頭に現れる梁の恵王は、周王以外、称することを許されなかった「王」の称号を中央諸国では最初に名乗った人物で、それだけ野心が大きい人物だったと言われています。

その王の問いが、「遠くから来て、あなたは私にどんな利を与えてくれるのか」です。

 

それに対する孟子の回答は、人の浅はかさを教えるには十分だと感じます。

「どうして必ずしも利を語る必要があるのか」と。

 

ふとした場面で、つい利を量ってしまい、それが浅はかだという感覚までもが鈍ってしまうことがあります。

「亦だ仁義あるのみ」という見識を持って生きられるよう、しっかりと学びたいものだと思います。

 

孟子〈上〉 (岩波文庫)
孟子〈上〉 (岩波文庫)

posted with amazlet at 12.07.29
岩波書店
売り上げランキング: 41371

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です