行かざれば至らず

道雖邇、不行不至、事雖小、不為不成

道は邇しと雖も、行かざれば至らず。事は小なりと雖も、為さざれば成らず。

(荀子 修身編 八)

日々生きるということの在り方をシンプルに教えてくれる一節で、私はとても気に入っています。

 

武田信玄などの「為せば成る」と近い意味とも解せますが、私は少し違うかなと思っています。『荀子』の言う「為さざれば成らず」はまずここから努力することを説いており、「為せば成る」の鼓舞的な響きに比べて、揺るがない覚悟があるように感じられるのです。

 

「努力」というのは一つの才能であり、また技術でもあると思っています。ただ「行く」人になりなさい、「為す」人になりなさいというのが、この節で『荀子』から学ぶことだと考えています。

 

物事に慣れたり、技術を習得したりすると、なまじ先が見える分、無駄な一歩を踏み出さないようになりがちだと感じます。ここにいれば、問題はないのだと。

 

いつ踏み出す「一歩」も常に初めてであり、いつ行う「一手」も何かを変えるものに成り得ます。意志薄弱な私にとって、『荀子』のこの言葉をたまに思い出すことはとても大切だと思っています。

 

荀子 上 (岩波文庫 青 208-1)
岩波書店
売り上げランキング: 18912

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です