登ればのぼる道はありけり

おほぞらに  そびえて見ゆるたかねにも  登ればのぼる道はありけり

(明治天皇御製)

伝える「言葉」の大切さを実感する、とても美しい歌です。

 

意味としては「為せば成る」と近く、メッセージが新しいというわけではないのだと思いますが、心にすっと入るという点で明治天皇の表現の巧さを感じます。

 

どんなメッセージについても言えることだと思いますが、内容の素晴らしさに、タイミングや伝え方が加わってこそ、生きた言葉になると感じます。

漢文の率直さ・力強さはもちろん魅力的ですが、情景や心情をのせた柔らかい表現を持つ「歌」もまた、我々日本人にとっては、非常に魅力的だと感じます。

 

高い志を持ち、一歩一歩、歩んでいくことの大切さを優しく教えてくれる、素敵な歌です。

自分自身の生きる姿としたいことはもちろんですが、優しく知恵を伝えていくという感性も、願わくば持ちたいものだと思います。

 

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