易経要覧(哲学・思想のまとめ)

易学とは、宿命を尋ねる学問ではなく、創造進化、我という存在をどこまでも創造進化させていく学問、すなわち義命の学問であります。

(安岡正篤  『易と人生哲学』より抜粋)

「易」というと五行思想十干十二支から四柱推命学九星気学まで、様々な思想学問の根底にあるものでありながら、俗習や占学などの影響もあり、やや通俗な印象を感じさせ、これまでは触れることが出来ていませんでした。

 

しかし、「易」の根底には古代中国の先哲が長い年月をかけてまとめ上げた統計学的、実学的な人間哲学である『易経』があり、非常に示唆に富む高度な学問であると知り、『易経』に立ち戻って学問としての「易」を学ぶことができればと思い、テーマとして取り上げてみました。

 

易の根底概念

浅学なため、間違いも多いかと思いますが、私の理解では陰陽相対(待)の原理が「易」の最も根源的な原則であると感じています。

陰陽は相対するものであると同時に、相待つものである。陽に対して陰がありますが、陽は陰があるが故に存在が確立されます。つまり、陰は陽に対するものであると同時に、陽を生み出す根源となります。

 

この原則を基本として、運命には留まるところがなく、無限の創造進化であるという原則が示されます。「相対」と「相待」、「変化」と「不変」、そして、それらをつなぐ「中」の思想が無限の創造進化とその原則を導き、創造進化の統計学問としての『易経』が我々に知恵を与えてくれます。

 

卦の基本的な読み方

『易経』を読み進めていくことで、その創造進化の原則が説かれますが、基本となる卦の読み方だけ、備忘のために記すことができればと思います。

八卦の発展

「易」の卦は三本の爻(棒)で記される「八卦」を二つ組み合わせることで表され、計六爻で記されたものを通常「卦」(け、或いはか)と呼びます。上三爻が外卦(上卦)、下三爻が内卦(下卦)と呼ばれます。

「易」はそれこそ千変万化するもので、細かな解釈は無数にあるかと思いますが、例えば「天」を二つ重ねた卦は「天上天下」であり、「」と呼ばれます。これは『易経』の冒頭に現れる卦で、元(はじめ、もと)を示すとされます。

内卦外卦

 

ちなみに「天」はあくまで象徴(シンボル)に過ぎず、家族では「父」、身体では「首」、動物では「馬」を表し、さらにその解釈はその時々で変化することさえあります。

このシンボライズの体系として様々な思想学問があり、さらに誤解をも含みつつ独自に発展しているため、悪く言うと胡散臭さも生じます。ただ、古代における占いは国家の行く末を示す存在であり、占い自体が通俗と感じるのは私の不勉強のせいなのだろうと思います。

 

ゆっくりとではありますが、『易経』に立ち戻りつつ、一つ一つの卦とその進化発展の原則を学んでいければと思います。

 

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